幼児の「運動神経」を伸ばすカギは“睡眠”にあった?

エビデンス

「うちの子、運動がちょっと苦手かも…」「どうやって運動神経を伸ばせばいいの?」

そんな悩みを持つパパママは多いですよね。

運動能力を伸ばすために、外遊びや習い事を考えるご家庭も多いと思いますが、実はもっと基本的で大切なことがあります。

それは **「睡眠」**です。

今回は、幼児の睡眠と運動能力の関係について、科学的な研究をもとにわかりやすくご紹介します。

睡眠が足りないと運動能力が下がる?

ある研究では、1日の睡眠時間が8時間以上ある幼児は、そうでない子どもに比べて運動能力検査で高いスコアを示したという結果が出ています(吉田ほか, 2013)¹。

つまり、十分な睡眠をとっている子どもほど、ジャンプしたりバランスをとったりといった基本的な動きが得意になっているというわけです。

寝不足が「やる気の低下」にもつながる?

子どもにとっての睡眠は、身体だけでなく脳や感情のリセットにも大切です。

寝不足になると、ただ疲れるだけでなく、「遊ぶ気力がない」「なんだかグズグズして運動を楽しめない」といったことが起きやすくなります。

実際に、睡眠時間が短くなることで日中の活動量が減少し、それが運動能力の低下につながると報告した研究もあります(秋武, 2022)²。

睡眠リズムが整うと、生活全体が整う

「夜ふかし」や「朝寝坊」が習慣になると、1日全体のリズムが乱れやすくなりますよね。

運動能力だけでなく、「朝ごはんをしっかり食べられない」「外遊びの時間が減る」など、悪循環が生まれてしまうことも。

研究では、運動遊びの機会が多い子どもは、睡眠時間がしっかり確保できている傾向があるとも報告されています(真砂, 2016)³。

今日からできる!運動能力を高める“ねんね習慣”

パパママができることは、特別な運動指導ではなく、まずは **「質の良い睡眠習慣」**をつくること。

例えば…

夜9時までには就寝するよう心がける

• 寝る前のスマホ・テレビを控える

• 日中はたっぷり体を動かす

朝は一定の時間に起きて日光を浴びる

このような「生活リズムの土台」が、子どもの体の発達をしっかり支えてくれます。

まとめ

幼児期の運動能力を伸ばすには、毎日の「遊び」も大事ですが、ぐっすり眠れる生活習慣もそれと同じくらい大切です。

「よく寝て、よく動く」

シンプルだけど最強の育児サイクル、今日から見直してみませんか?

引用文献

¹ 吉田尚弘ほか. 幼児期の運動能力と運動習慣・生活習慣との関係. 理学療法学. 2013.

² 秋武圭佑. 幼児の運動能力に及ぼす日常の身体活動量と睡眠の関係. びわこ成蹊スポーツ大学紀要. 2022.

³ 真砂京子. 幼児の運動習慣と睡眠の関連. 埼玉東萌短期大学紀要. 2016.

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