
子どもの運動神経を伸ばしたい、運動を好きになってほしいと考えるパパママの皆さんへ、今日は「はめる」遊びに注目してみたいと思います。この遊びは、一見すると単純ですが、実は運動能力や認知機能、さらには集中力までを育む大切な遊びです。
「はめる」遊びが育む微細運動スキルとは?
微細運動とは、手や指などの小さな筋肉を使った動きのことを指します。子どもがコップを重ねたり、形を見分けてブロックをはめたりする遊びを通して、指先の細かい制御が必要となります。これらの動作は、子どもの手先の器用さを向上させるだけでなく、脳と筋肉の連携を強化します。
研究によると、幼児期に指先を使った遊びを多く取り入れることで、手先の器用さだけでなく空間認知能力や問題解決能力が向上することが示されています(参考文献: Grissmer et al., 2010)。例えば、コップを重ねる動作では、物を正確に持ち上げ、形や位置を調整しながら重ねる力が必要です。これらは将来的に書く、描く、道具を使うなどのスキルにもつながります。
両手を使う「協調性」を育む
また、「はめる」遊びでは両手をうまく使う協調性も鍛えられます。片手でコップを持ちながら、もう片方の手で別のコップを重ねる動作は、左右の手が異なる役割を分担して働く必要があります。この左右の協調動作は、スポーツや楽器の演奏、料理など日常生活のさまざまな場面で必要なスキルです。
特に、形を合わせるパズル遊びや、蓋を合わせるような動きでは、視覚と手の動きを一致させる能力も重要になります。これを「目と手の協応」といい、幼児期にこのスキルを磨くことは運動全般の基礎を築くために不可欠です。
「はめる」を促すおすすめのおもちゃ
棒通しパズル

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さまざまな形や色の積み木を棒にはめていきます。ただ「はめる」だけでなく、指示カードがあるので、指示の通りにできているか、どのようにしたら指示の通りにできるかを考えながら「論理的思考」「はめる」遊びを促すことができます。
型はめパズル
数字が書かれたものやイラストが書かれたものなどがあります。ペグつきのものもあるので、「つまむ動作」を養いながら「はめる動作」を促すこともできます。イラストを見ながら「これ何かな?」と問いかけながらしてあげると言語発達の促しも期待できます。
立体型はめパズル
立体の型はめパズルは、平面のものと違い、多面から型を探すため、より両手での操作が必要となります。また、型をはめるときも向きを考えながら行うため、空間認知能力や両手の操作性を養うことができます。
身近な道具でできる「はめる」遊びアイデア
先ほどはおもちゃを紹介しましたが、「はめる」遊びを日常生活に取り入れるにはどのようにすれば良いでしょうか?家庭にある身近な道具を使えば、簡単に楽しく取り組むことができます。
1. コップを重ねる
使い終わったプラスチックカップや紙コップを使い、高さを競うゲームにしてみましょう。手先の器用さだけでなく、バランス感覚や集中力も養われます。
2. 蓋をはめる
空になったペットボトルやタッパーを利用して、蓋を合わせる遊びを取り入れます。大きさや形の異なる蓋を用意すると、難易度を調整できるためおすすめです。
3. 形合わせパズル
市販の形合わせパズルはもちろん、段ボールを切り抜いて自作するのも楽しいアイデアです。円や三角、四角の穴を作り、対応する形のブロックを作るだけで簡単に手作りできます。
遊びを楽しむコツ:成功体験を重ねよう
子どもにとって大切なのは「できた!」という達成感を味わうことです。初めは簡単な形合わせやコップ重ねからスタートし、徐々に難易度を上げていきましょう。大人が手伝いすぎず、見守る姿勢でいることで、子どもは自分で考え試行錯誤する力を身につけていきます。
また、褒め言葉を添えるのも効果的です。「すごいね!」「よく考えたね!」といった声かけで、子どもの自信を引き出してあげましょう。
「はめる」遊びが未来に繋がる理由
「はめる」遊びは、幼児期の運動スキルを育むだけでなく、将来的な学習能力や生活能力の基盤を築きます。例えば、微細運動スキルが発達している子どもは、字を書くのが得意になり、工作や絵を描くことへの興味が高まると言われています(参考文献: Cameron et al., 2012)。さらに、集中力や問題解決能力が高まることで、学校生活での学習にも良い影響を与えます。
まとめ
「はめる」遊びを通して、子どもは手先のスキルや協調性だけでなく、「できることが増える楽しさ」を感じることができます。この体験は、運動を好きになる第一歩です。パパママのサポートのもと、遊びの中で自然と運動能力を伸ばしていきましょう。
子どもの成長は一瞬一瞬が大切です。今日からさっそく、身近な道具を使って「はめる」遊びを取り入れてみませんか?
参考文献
1.Grissmer, D., Grimm, K. J., Aiyer, S. M., Murrah, W. M., & Steele, J. S. (2010). Fine motor skills and early comprehension of the world: Two new school readiness indicators. Developmental Psychology, 46(5), 1008–1017.
2.Cameron, C. E., Brock, L. L., Murrah, W. M., et al. (2012). Fine motor skills and executive function both contribute to kindergarten achievement. Child Development, 83(4), 1229–1244.
ぜひ、お子さんと一緒に楽しんでみてくださいね!