今回は、子供の「運動不足」と「生活習慣の乱れ」が将来にどんな影響を与えるか、そして今からできる対策についてお話します。
ロコモティブシンドロームってなに?
ロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)とは、運動器(骨や筋肉、関節など)の機能が低下して、運動能力が衰える状態を指します。これまで主に高齢者の問題として注目されてきましたが、近年では子供のロコモも問題視されています。

子供のロコモが増えている理由
1. 運動不足
日常的に外で遊ぶ時間が減り、スマホやゲームの利用時間が増加。これにより、筋力やバランス能力が低下しています。
2. 生活習慣の変化
不規則な睡眠、ジャンクフードの摂取などが体の成長に悪影響を及ぼしています。
参考: 「子どもの運動機能と運動習慣の調査から見えてきた現状」では、運動不足が運動器の発達に悪影響を与え、ロコモのリスクを高めると報告されています(理学療法科学, 33巻 4号)。
ロコモが子供に与える影響
1. 運動能力の低下
例えば、転倒しやすい、少し走っただけで疲れるなど、体を動かす基本能力が低下します。
2. 将来の健康リスク
子供のころに運動不足が続くと、将来、骨粗しょう症や関節疾患になる可能性が高まります。
3. 心理面への影響
運動不足により友達との遊びやスポーツの機会が減り、自己肯定感が低下することもあります。
参考: 帖佐悦男氏の研究によると、運動不足は子供の骨や筋肉の発達に悪影響を及ぼし、将来の健康リスクを高めるとされています(The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine, 58巻 8号)。
ロコモを防ぐために今日からできること
1. 家族で一緒に体を動かそう!
• 公園でのランニングやキャッチボールなど、子供が楽しく参加できる運動を取り入れましょう。
• ジャンプやかけっこなど、骨に適度な負荷をかける運動は骨密度を高める効果があります。
2. 規則正しい生活を心がける
• 毎日同じ時間に寝起きし、成長ホルモンが分泌されやすい環境を整えましょう。
• 栄養バランスを意識した食事を提供することも重要です。
ヒント: 全国ストップ・ザ・ロコモ協議会では、ロコモ予防のための子供向けエクササイズを紹介しています。簡単な運動から始めてみましょう!
3. スマホやゲームの時間をコントロール
• 家族で「デジタルデトックスデー」を作り、1日中スクリーンから離れる日を設けてみては?
まとめ
子供の運動不足や生活習慣の乱れが、将来の健康に影響を与えることが分かりました。でも、今から家族で取り組めば、ロコモを予防し、元気いっぱいな生活を送ることができます!
今日から少しずつ、家族みんなで楽しく体を動かしてみませんか?
この記事を通じて、パパママの皆さんが子供の運動習慣を見直すきっかけになれば幸いです!次回もお楽しみに!
参考文献:
• 理学療法科学, 33巻 4号「子どもの運動機能と運動習慣の調査」
• The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine, 58巻 8号「子どもの運動器疾患とロコモティブシンドローム予防」
• 全国ストップ・ザ・ロコモ協議会ウェブサイト